歯ぎしり・食いしばりとは?
歯ぎしり・食いしばりとは、異常咬合(いじょうこうごう)癖のひとつです。
歯を強い力でこすり合わせて摩耗させたり、無意識に強い力で咬みつずける行為を言います。
歯ぎしり食いしばりの原因
歯ぎしり・食いしばりの原因として考えられるのは、歯列不正(しれつふせい)咬合力異常(こうごうりょくいじょう)ストレスなどが考えられます。
この原因を、さらに悪化させてしまうことに大きく係わっているのが、食事のとり方です。
- 食事の時期
- 食事の種類
- 食事の姿勢
などにより、子供の頃になるべく口元の成長に合った食事の仕方をすることで、歯ぎしり・食いしばりを予防できる可能性があります。
ただ子供の場合、口元で遊んだりしているだけの場合もあるので気になった場合はお近くの歯科医師に相談する事をおすすめします。
歯ぎしり・食いしばりの治療法
大人でも歯ぎしり・食いしばりにお悩みの方はたくさんいますが、大人になってから治療をしようと思うと、
- マウスピース
- 行動認知療法
- ボトックス治療
など基本的には歯ぎしり・食いしばりの行為をなくすのではなく、歯ぎしり・食いしばりを行っている事による症状
- 顎が痛い
- 歯が痛い
- 口周りがだるい
などの症状緩和治療をすることが精一杯であると感じます。
大人の詳しい歯ぎしり・食いしばりの治療方法はこちら
小児では近年食卓環境の変化や離乳食の早期完了などにより、食べ方・食べる物の変化が咬合力の増加に関与していると考えられます。
体感的ではございますが、半数以上のお子様が咬み方が悪かったり、咬む力が強そうな口周りをしています。
実際に親御さんに「好きな食べ物は?」と伺うと、
- 硬いもの
- 咬み続けられるもの
が好きな傾向があります。
また「氷咬みしませんか?」
と聞くと、よく咬みますと答えられる場合が多く、そういった咬合力が強い子供たちが将来的に歯ぎしり・食いしばりが残ってしまいます。
お子様たちは、大人と違ってこれから成長していきますので、今後大人になった時に、歯ぎしり・食いしばりなど異常な癖が少なくなるように成長してくれればと思います。
これをしたら治ると言う訳ではなく、徐々になくしていくような指導や訓練がメインとなりますが、利点としましては大人と違いある程度根本的な原因の除去にアプローチできるのが最大の利点だと思います。
なるべく小さいときから食事の仕方に気をつけることが大切
- 哺乳の姿勢
- 食事の時の姿勢
- 離乳食の時期や進め方
- 食べ物の物性
などそれぞれ口元や体格など成長に合わせた指導が必要になるので、お近くの歯科医院で相談して頂けるといいと思います。
まとめ
歯ぎしり・食いしばりは、おとなになってしまうと顎が痛くなったり、歯がかけてしまったり、歯並びが悪くなったり歯周病が悪化しやすかったりなど、治療が難しいまたは治せないことが多く、どうしても対処療法になってしまいます。
子供の時期からのご相談であれば成長とともに改善していくことが可能な場合もあります。
私達歯科医師はその事を伝えお子様が良い方向に成長して頂けるよう努力しています。